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林純次:残念な教員ー学校教育の失敗学

筆者は自らの教育法にとても誇りを持っていることがよく分かる。
教員として日々悩み、道を模索している人は、だからだめなんだ!とさらに追い詰めるような本。
そりゃダメな教員もいる。そのダメさを自覚していない教員もいるだろうし、自覚していながらも改善の努力をしない教員もいるだろう。
でも、この本を手に取る教員は、おそらくその大半が、自分の教育法を見直し向上させようという気持ちを持った人だろう。この本はそういう人たちに励ましと勇気を与えるのではなく、「だからだめなんだ」と言われているような気持ちにさせる。道を模索しながら悩んでいる教員は、さらに凹むかもしれない。

筆者自らもこういう失敗をした、という経験もところどころに綴られている。
しかし、例えば最後の方で挙げられている「大失敗」が、「自分の担当する補習がすばらしすぎて、本丸である授業、しかも他人の授業を否定してしまう結果となってしまった」と記されている。
「大失敗」という形で表出するのは、筆者の自負なのだ。

自らの自負があるのはすばらしいことだが、だからといって、他の教員をけなすような内容を多々盛り込むのは、正直、読んでいて気持ちのよいものではない。
他人の授業を全否定するような言い方がなければ、この本の印象はずっとよいものとなっただろう。
アマゾンのレビューは極めて主観的で、その内容には疑問を抱くことも多いが、この書籍については、レビューに賛同するところ大。

「教員になる人間の多くは、教職に就くまでも就いてからも、人間性や人間力を高める機会に乏しいということだ」(256頁)

このような、教員の多くを敵に回すようなことが、どうして言えるのだろう。
こう言い切れる根拠はどこにあるのだろう。
よりよき教師を目指して努力している教員は、少なくないだろう。少なくとも私の周りにはいる。
この著者の周囲には、そんなにも優れた教員がいないのだろうか。だとすれば、とても不幸なことだ。

こんなに許容度の低い教員に教育されなくてよかった、とすら思った。

プリントの作り方や板書の仕方、授業の準備の方法など、具体的な方策が書かれていたのがこの本の救い。

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