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自由帖

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メメント・モリ

クロスカントリーをするためにゲレンデへ向かった。
車から、雪の上を歩くオレンジ色の服を来た集団が見える。
何かあったようだ。何だろう。
駐車場に入ると、救急車が駆けつけている。
到着したばかりのようで、人がぞろぞろ降りてくる。
なんだかものものしい雰囲気だ。

まあ、誰かスキー中に骨折でもしたのかなと思いつつ、雪の上を進んでいくと、森へ入る場所で、5、6人の人たちがかがんでいる。一人の女性が泣いている。その女性を、別の女性が抱きしめていた。
かがんでいる人たちの間に見えたのは、一人の男性。
とても体格のいい、中年くらいの男性だった。そんなに年はいっていない。
雪の上に横たわっている。意識がなく、顔は白っぽくて全く血の気がない。
救急隊員らしき人が心臓マッサージをしている。
どうやら心臓発作のようだ。
あの人数や状況を考えると、発生してから少し時間が経っているようだった。
それから10分くらいするとヘリコプターが猛烈な勢いで飛んできた。
私はそこにいてもどうすることもできないから、先へと進んだ。そうすると30分くらい経ってからだろうか、ヘリコプターが飛び立つのが見えた。
1分1秒を争う状況であるはずなのに、こんなに時間がかかっているのはどういうことなのだろう。
あの人は大丈夫だったんだろうか。

おそらくこの夫婦は、スキーやクロスカントリーではなく、森へ散歩に来ていたようだ。
そして旦那さんの方が突然倒れた、という状況だろう。
本当に突然、という感じだった。

残された奥さんはどうするのだろう。
あんな突然のことが私の身近の人間や私自身に起きたら、一体どうなるのだろう。
私にも、突然あのような瞬間が訪れるかもしれない。

ショックだったし、あの光景が、ずっしりと重く心の中に残った。

その場にいた友人たちとこのことについて話した。
もし万が一の結果になっていたとしても、それはよかったのではないかと。
一命を取り留めて病院で延命されるよりそういう最期がいいと意見で一致。
中には、「美しい景色の中での最期でよかったのでは」と言う人もいた。

メメント・モリ。このことを思い起こさせてくれた。
生きてるといろいろ大変なことがあるけれど、いつかふと死んでしまうかもしれない。
だから、愚痴とか不平不満を言っているなんて、本当に時間がもったいない。
楽しいばかりが人生ではないけれど、苦しいばかりが人生でもない。
生きていることは当たり前のことではない。
このことを意識しておくことは大事だな。

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