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カフカとカプシンスキ

F先生の授業は毎回ものすごく勉強になる。

今学期はドイツ語で書かれた旅行文学を取り上げている。

Gauss "Hundesser von Svinia"から始まり、

Bruce Chatwin "In Patagonien, Reise in ein fernes Land"(1977)

Ryszarol Kapscinski ”Afrikanisches Fibers. Erfahrungen am vierzig Tagen” (2001)

を読んできた。

旅行文学にもさまざまな形態がある。
カプシンスキの作品は、見た目はルポタージュそのもの。
しかし、構造はカフカによく似ている。
おそらく、カプシンスキはカフカを意識して書いたものだということらしい。

どちらも、内容は全然違うが、複数のレベルを組み合わせた構造であるという点では一致している。
現実の面と、空想の面、仮定の面。結論はない。
カプシンスキの場合は、現実の面、仮定の面、歴史的事実の面、そして短い結論。
カフカの『王の使者』(Eine kaiserliche Botschaft)と比較してみると
確かに類似点がある。

比較文学はこういうところが面白い。
ただ、類似や相似を羅列したところで、たいした意味がない。
カフカとカプシンスキの比較によって、
旅行文学は文学になりうる!ということが分かる。
旅行文学は、どこそこへ行って、どこそこでこんな人に出会って、
そしてこんな体験をした、ということをレポートするものだと思っていた。
しかし、それだけではなく、自分自身の中への旅にもなりうる。

ここから、実存主義の文学にも話が発展。
サルトルやハイデッガーなど。
すごく面白かった。
F先生の授業を聞くと、いろんな本が読みたくなる。
勉強する意欲がわいてくる。
先生として、こういう気持ちにさせてくれる人はそういないと思う。

本当に立派な人です。

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