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カバイヴァンスカ・ドミンゴの『トスカ』

歌劇《トスカ》全曲 歌劇《トスカ》全曲
カバイヴァンスカ(ライナー)、ドミンゴ(プラシド) 他 (2003/11/21)
ユニバーサルクラシック

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トスカ: ライナ・カバイヴァンスカ
マリオ: プラシド・ドミンゴ
スカルピア: シェリル・ミルンズ
演奏: ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
指揮: ブルーノ・バルトレッティ
合唱: アンブロジアン・シンガーズ
監督: ジャンフランコ・デ・ボシオ

非常にオーソドックスな演出の映画版『トスカ』です。
まあ、ひねりようもない一直線な筋書きのオペラですからね。
変に現代化などしないで、安心できる演出で楽しみたいオペラです。

いやしかし、ゲオルギューのトスカを見てしまうと、
その他のトスカがかすんでしまいます。
オケも、あのブノワ・ジャコ演出のパッパーノの指揮の方がだんぜんドラマチックだった。
怒涛のように音が押し寄せてくる感じ。
これこそ『トスカ』のエッセンスではないでしょうか。

とにかく、ゲオルギューのすごさを改めて実感します。
今回のトスカを演じるカバイヴァンスカは美しいし、声もきれいなのだけど、
演技力、情念、ドラマチックさという点でいまひとつ。
第2幕、スカルピアに追い詰められてぎりぎりの状態にまで陥るトスカがやや一本調子で、迫力に欠けます。
カバイヴァンスカのトスカはとてもお上品で、
トスカが本来持っているはずの女おんなした嫉妬心どろどろの側面が出てきません。
彼女のそういう側面がドラマを展開させているのだから、
ここは前面に出さなくてはならないところでしょう。


一方、ドミンゴのカヴァラドッシは文句なし。
「星は光ぬ」は感動的でした。
泣きそうになるあのイタリアン・テノール独特の切ない声が妙にセクシー。

今回の『トスカ』を見て、他の人たちからとても興味深い質問が出されました。
意外な質問に、改めて作品について考え直す機会をいただきました。

■トスカは何のために死ぬのか
■悲劇から愛がうまれるのか、それとも、愛が悲劇につながるのか
■カヴァラドッシは自分が殺されることを知っていたのか
■映画版と劇場版、オペラの特性がどう生かされるのか
■アッタヴァンティに対するカヴァラドッシの本心
(仮説:実はカヴァラドッシも隅に置けないヤツだったりして)

などなど。おもしろかった。

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